名古屋名物として知られる手羽先の20店舗が味を競う「手羽先サミット2014」(中日新聞社後援)が7、8の両日、名古屋市熱田区の金山総合駅南口広場で開かれる。来場者に食べ比べてもらい、人気店を表彰する。
手羽先の売り上げは近年やや頭打ちで、初のサミットをきっかけに打開を目指す。

「万博のときは(手羽先が)盛り上がったけど、最近はそうでもなくなっている」。
業界大手「世界の山ちゃん」を運営するエスワイフードで、サミットへの出店を担当する富島薫さん(54)がこぼす。
二〇〇五年の愛知万博を機に、年商が三倍近くになるなど急成長したが、ここ数年は七十億〜八十億円で推移。
他店でも横ばいが続いている。

これまで手羽先業界が団結し、大規模なイベントが開かれたことはない。「B-1グランプリ」とも無縁だった。
サミット参加店のひとつ「黒亀」(名古屋市熱田区)の山森祐司店長(26)は「業界内で横のつながりはあまりなかったのでは」と話す。手羽先の人気が全国にも拡大したことが、団結を遠ざけていた。

そんな中、立ち上がったのが、手羽先の元祖とされる「風来坊」一号店があり、発祥地とされる熱田区の住民。
「あらためて手羽先の良さに気付いてほしい」と金山商店街振興組合が中心となり、二月にサミットを企画。
風来坊は人手不足などを理由に参加を辞退したものの、名古屋市内だけでなく福岡や宮崎、韓国などの店にも呼び掛けた。

参加者は百円の金券が十枚つづりになった千円のチケットを買い、手羽先を楽しんで投票。最多得票の店はグランプリとして表彰される。主催者は二日間で三万人の来場を見込む。商店街理事の横地義信さん(42)は「来年以降も続け、B-1に対抗できるような大きなイベントになれば」と話した。
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