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命がけの遊びをしましょう












夢が有るの


絶対に叶わないと分かっている夢


子供の頃からずっと


それでもあこがれ続けた夢




何時もの耽美な暗闇の中

振り向いた綺麗な人が言う



「叶えてあげようか…?」

























貴方との撮影以来の

京都の町屋



何度来ても素敵な空間


置物として

人形として


もしもここに置いて行かれたら



永遠に

時が動かないような気がして



時々遊びに来る猫や

蜘蛛、鼠達と

悠久の時を過ごす


暖かい陽だまりや

涼しい風の日は

皆でお昼寝をして


うだる様な暑さや

凍てつく寒さの日は

みんな一緒なら大丈夫だねって

微笑みながら








そんな素敵な場所で

私は空を飛ぶの






背中に走る鋭く甘い痛み

皮膚が貫かれる感覚


綺麗でヒヤリとした銀色のソレは

私の背中に静かに鎮座する




動くたびに走る鈍痛

痛がる私を見て楽しそうに

ソレを触る貴女


幸せなひと時






少しずつ少しずつ

身体が浮いていく


それに比例するように

増していく痛みの中

縄の軋む音を聞きながら

幸せな気持ちが増えていく私は

やはり歪んでいるんだろうと







結果、とても楽しかった



本当に空を飛んでいるみたいで

ブランコのように揺れている時も

くるくる回っているときも

降ろされた後の背中の痛みも



全部全部、幸せだった








「私の証。私が付けた傷跡」


その言葉も含めて。


















初めてなのに

この楽しみ方と余裕は

すごいと


こっそり褒められていた事が

実は一番嬉しかったり。











貴方の撮影の方がずっと、痛い。









また飛びたいな。

全てが剥がれ落ちる前に








私を綺麗に遺してくれる人




私を綺麗に棄ててくれる人




私を綺麗に傷付けてくれる人




私に綺麗な痕を残してくれる人















私だけとは言わない



でも



こっちに来ないで欲しい








貴女のじゃない


私のでもない


でも


元々私を綺麗にしてくれていた人で…






















醜い嫉妬



最悪な方向にしか動かないと分かっているくせに



それでもどうしても



こっちに来て欲しくない








貴女には貴女の綺麗にしてくれる人がいて


それで満足して欲しい





















こんな自分がどうしようもなく嫌い


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