「…………よし、これでどうだ!」
「はい、これで決めます!」
満月と物吉の後方支援を受け、芳樹と智久はモンスターを狩っていく。
「…………データを収集すれば、召喚できるんですよね?」
「あ、うん。100%以上になれば召喚できるから。」
「なるほどー。………あ、このモンスターは防御が固いんですね。
念のため、召喚データ用に取っておきますか。」
「…………………でも、ホントに初心者?」
「俺達のアドバイスがあるとは言ってもビギナーズラックが続くわけないし………。」
「ああ、物吉は徳川家に幸運をもたらした物吉貞宗の名を襲名しているからね。
彼女がいると実際、幸運が続いているから。特に満月ちゃん。」
「え、そうなの!?」
「物吉がいると、調子がすごぶる良いの。まぁ、芳樹さんのお爺様に、
私に幸運をもたらせってプレッシャーをかけられているからねぇ。」
「幸運を運ぶのが僕の役割ですからね。」
「呑気に言っているけど、プレッシャーかけられるのすごい怖くないか?」
「いえいえ、僕は守り刀ですから。
お嬢様をお守りするのが役目ですし。」
「………はぁ…………。」
「………でも、ホントにビギナーズラックいつまで続くのかな?」
「とりあえずビギナーズラックは大事にしよう。
ま、物吉がいる限り、負けることはないから大丈夫だろ。」
「ああ、そうだな。物吉は戦いの度にいつも勝利していたって言う逸話があるからな。」
「お役に立てて光栄です。」
「………………俺も幸運が欲しいなぁ。物欲センサーがいつも出るし。」
「………何ていうか、レアアイテムバンバンドロップしているし………。
ホント、物吉さんって凄いね。」
続く。