下帯姿の男たちが赤飯を投げ合って子孫繁栄を願う「裸まつり」が、埼玉県神川町で開かれました。
江戸時代から続く毎年恒例のまつりですが、過疎化や高齢化などを理由に来年以降は開催しない方針で、最後の祭りをみようと多くの見物客が訪れました。

「裸まつり」は、神川町の有氏神社に江戸時代から伝わるとされる伝統の祭りですが、運営してきた氏子のグループは、過疎化や高齢化による担い手不足などを理由に、来年以降の開催を取りやめることにしています。
19日は氏子たちが、炊きたての5升の赤飯が入った桶を運び込み神職からおはらいを受けたあと、下帯姿の7人の男たちが桶を担ぎながら「上げろ、下げろ」とかけ声を上げながら境内を巡り、赤飯をつかんでは上空や見物客に向けて繰り返し投げていきました。
赤飯が触れたり受け取って食べたりすると、お産が楽になるとか元気に冬を乗り切れるという言い伝えがあり、集まった人たちは両手を大きく広げ、赤飯を求めていました。
来年1月に出産予定の28歳の女性は「赤飯を食べることが出来たので安産に期待したいです」と話していました。
氏子の男性は、「氏子も高齢化が進んでいて中止は仕方ありませんが伝統の祭りがこれが最後だと思うと大変残念です」と話していました。
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