日本は「深刻」米は「無風」MLBは定期的なPCR検査を廃止、観客も満員でマスクなし…”温度差”ある両国のコロナ対策

2022/07/22 15:40

 日本球界は新型コロナウイルスの影響が深刻化しているが、大リーグではほぼ「無風」といっていい。今季、新型コロナ関連で延期された試合は1試合のみ。カナダ政府がワクチン未接種の外国人の入国を認めておらず、多くの選手がブルージェイズ戦に欠場する事態が話題になっているが、集団感染や感染した選手の故障者(IL)リスト入り自体が、大々的に報じられることはない。

 MLBでは今季から定期的なPCR検査を廃止。通常の病気やけがと同様のように扱われる。普段、取材しているエンゼルスでは、大谷翔平選手の通訳・水原一平さんがマスクをしている姿は見るが、監督や選手らがしている姿を今季、見た記憶はない。

 エ軍では5月に捕手のスズキとスタッシがILした時は、球団が「ケガではない」としたが、理由を公表せず。米メディアは新型コロナ関連の措置だと報じた。ただ、その2人の復帰後は、エンゼルスでコロナ関連のニュースは出ていない。

 報道陣は、クラブハウスに入る時だけマスクの着用が義務付けられるが、グラウンドやダグアウトは必要なし。検温もほとんどの球団が実施していないようだが、例外もある。これまで取材した中でアストロズだけは検温と球団が持参したマスクの着用を徹底していた。

 真夏の祭典・オールスターでもコロナ禍を感じなかった。超満員に膨れ上がったファンのマスク姿も見ていない。報道陣も厳重な規制はなし。選手たちは普通にハグやハイタッチをしあって、楽しく会話をしていた。大リーグではもはや新型コロナに翻弄される光景はないといっていい。